第1章 耐用年数関係総論
第5節 中古資産の耐用年数
1−5−1(中古資産の耐用年数の見積法及び簡便法)
 中古資産についての省令第3条第1項第1号に規定する方法(以下1−7−2までにおいて「見積法」という。)又は同項第2号に規定する方法(以下1−5−7までにおいて「簡便法」という。)による耐用年数の算定は、その事業の用に供した事業年度においてすることができるのであるから当該事業年度においてその算定をしなかったときは、その後の事業年度(その事業年度が連結事業年度に該当する場合には、当該連結事業年度)においてはその算定をすることができないことに留意する。(平成16年課法2−14により改正)
(注) 法人が、法第72条第1項に規定する期間(以下「中間事業年度」という。)において取得した中
   古の減価償却資産につき法定耐用年数を適用した場合であっても、当該中間事業年度を含む事
   業年度においては当該資産につき見積法又は簡便法により算定した耐用年数を適用することが
   できることに留意する
1−5−2(見積法及び簡便法を適用することができない中古資産)
 法人が中古資産を取得した場合において、当該減価償却資産を事業の用に供するに当たって支出した資本的支出の金額が当該減価償却資産の再取得価額の100分の50に相当する金額を超えるときは、当該減価償却資産については、別表第一、別表第二又は別表第五から別表第八までに定める耐用年数によるものとする。
1−5−3(中古資産に資本的支出をした後の耐用年数)
 1−5−2の取扱いは、法人が見積法又は簡便法により算定した耐用年数により減価償却を行っている中古資産につき、各事業年度において資本的支出を行った場合において、一の計画に基づいて支出した資本的支出の金額の合計額又は当該各事業年度中に支出した資本的支出の金額の合計額が、当該減価償却資産の再取得価額の100分の50に相当する金額を超えるときにおける当該減価償却資産及びこれらの資本的支出のの当該事業年度における資本的支出をした後の減価償却について準用する。(平19・6・22 課法2−7により改正)
1−5−4(中古資産の耐用年数の見積りが困難な場合)
 省令第3条第1項第2号に規定する「前号の年数を見積ることが困難なもの」とは、その見積りのために必要な資料がないため技術者等が積極的に特別の調査をしなければならないこと又は耐用年数の見積りに多額の費用を要すると認められることにより使用可能期間の年数を見積ることが困難な減価償却資産をいう。
1−5−5(経過年数が不明な場合の経過年数の見積り)
 法人がその有する中古資産に適用する耐用年数を簡便法により計算する場合において、その資産の経過年数が不明なときは、その構造、形式、表示されている製作の時期等を勘案してその経過年数を適正に見積るものとする。
1−5−6(資本的支出の額を区分して計算した場合の耐用年数の簡便計算) 【質疑応答事例】
 法人がその有する中古資産に適用する耐用年数について、省令第3条第1項ただし書の規定により簡便法によることができない場合であっても、法人が次の算式により計算した年数(1年未満の端数があるときは、これを切り捨てた年数とする。)を当該中古資産に係る耐用年数として計算したときには、当該中古資産を事業の用に供するに当たって支出した資本的支出の金額が当該減価償却資産の再取得価額の100分の50に相当する金額を超えるときを除き、これを認める。

(算式)

            B      D
    A ÷ (  ―  +  ― )
            C      E

    A・・・当該中古資産の取得価額(資本的支出の額を含む。)
    B・・・当該中古資産の取得価額(資本的支出の額を含まない。)
    C・・・当該中古資産につき省令第3条第1項第2号の規定により算定した耐用年数
    D・・・当該中古資産の資本的支出の額
    E・・・当該中古資産に係る法定耐用年数
1−5−7(中古資産の耐用年数を簡便法により算定している場合において法定耐用年数が短縮されたときの取扱い)
 法人が、中古資産を取得し、その耐用年数を簡便法により算定している場合において、その取得の日の属する事業年度後の事業年度(その事業年度が連結事業年度に該当する場合には、当該連結事業年度)後の事業年度においてその資産に係る法定耐用年数が短縮されたときは、改正後の省令の規定が適用される最初の事業年度において改正後の法定耐用年数を基礎にその資産の耐用年数を簡便法により再計算することを認める。(平成16年課法2−14により改正)
(注) この場合の再計算において用いられる経過年数はその中古資産を取得したときにおける経過年数によることに留意する。
1−5−8(中古の総合償却資産を取得した場合の総合耐用年数の見積り)
 総合償却資産(機械及び装置並びに構築物で、当該資産に属する個々の資産の全部につき、その償却の基礎となる価額を個々の資産の全部を総合して定められた耐用年数により償却することとされているものをいう。以下同じ。)については、法人が工場を一括して取得する場合等別表第一、別表第二、別表第五、別表第六又は別表第八に掲げる一の「設備の種類」又は「種類」に属する資産の相当部分につき中古資産を一時に取得した場合に限り、次により当該資産の総合耐用年数を見積って当該中古資産以外の資産と区別して償却することができる。
(1) 中古資産の総合耐用年数は、同時に取得した中古資産のうち、別表第一、別表第二、別表第
  五、別表第六又は別表第八に掲げる一の「設備の種類」又は「種類」に属するもののすべてについ
  て次の算式により計算した年数(その年数に1年未満の端数があるときは、その端数を切り捨て、
  その年数が2年に満たない場合には、2年とする。)による。

(算式)
              当該中古資産を構成する個々の資産の全部につき、そ
  当該中古資     れぞれ個々の資産の取得価額を当該個々の資産につい
  産の取得価  ÷ て使用可能と見積もられる耐用年数で除して得た金額
  額の合計額     の合計額

(2) (1)の算式において、個々の中古資産の耐用年数の見積りが困難な場合には、当該資産の種
  類又は設備の種類について定められた法定耐用年数の算式の基礎となった当該個々の資産の個
  別耐用年数を基礎として省令第3条第1項第2号の規定の例によりその耐用年数を算定することが
  できる。この場合において、当該資産が同項ただし書の場合に該当するときは1−5−6の取扱い
  を準用する。
(注) 個々の資産の個別耐用年数とは、「機械装置の個別年数と使用時間表」の「機械及び装置の細
   目と個別年数」の「同上算定基礎年数」をいい、構築物については、付表3又は付表4に定める算
   定基礎年数をいう。
    ただし、個々の資産の個別耐用年数がこれらの表に掲げられていない場合には、当該資産と種
   類等を同じくする資産又は当該資産に類似する資産の個別耐用年数を基準として見積られる耐
   用年数とする。
1−5−9(取得した中古機械装置等が設備の相当部分を占めるかどうかの判定)
 1−5−8の場合において、取得した中古資産がその設備の相当部分であるかどうかは、当該取得した資産の再取得価額の合計額が、当該資産を含めた当該資産の属する設備全体の再取得価額の合計額のおおむね100分の30以上であるかどうかにより判定するものとする。
 この場合において、当該法人が2以上の工場を有するときは、工場別に判定する。
1−5−10(総合償却資産の総合残存耐用年数の見積りの特例)
 法人が工場を一括して取得する場合のように中古資産である一の設備の種類に属する総合償却資産の全部を一時に取得したときは、1−5−8にかかわらず、当該総合償却資産について定められている法定耐用年数から経過年数(当該資産の譲渡者が譲渡した日において付していた当該資産の帳簿価額を当該資産のその譲渡者に係る取得価額をもって除して得た割合に応ずる当該法定耐用年数に係る未償却残額割合に対応
する譲渡者が採用していた償却の方法に応じた経過年数による。)を控除した年数に、経過年数の100分の20に相当する年数を加算した年数(その年数に1年未満の端数があるときは、その端数を切り捨て、その年数が2年に満たない場合には、2年とする。)を当該中古資産の耐用年数とすることができる。
(注)1 償却の方法を旧定率法又は定率法によっている場合にあっては、未償却残額割合に対応す
    る経過年数は、それぞれ付表7(1)旧定率法未償却残額表又は付表7(2)定率法未償却残額
    表によることができる。(平19・6・22 課法2−7により改正)
   2 租税特別措置法に規定する特別償却をした資産(当該特別償却を準備金方式によったものを
    除く。)については、未償却残額割合を計算する場合の当該譲渡者が付していた帳簿価額は、
    合理的な方法により調整した金額によるものとする。
1−5−11(見積法及び簡便法によることができない中古の総合償却資産)
 1−5−2の取扱いは、総合償却資産に属する中古資産を事業の用に供するに当たって資本的支出を行った場合に準用する。
1−5−12(取り替えた資産の耐用年数)
 総合耐用年数を見積もった中古資産の全部又は一部を新たな資産と取り替えた場合(その全部又は一部について資本的支出を行い、1−5−3に該当することとなった場合を含む。)のその資産については、別表第一、別表第二、別表第五、別表第六又は別表第八に定める耐用年数による。